程よい緊張感を楽しむ

在宅勤務や、外出を控え、家にいる時間が長くなり、戸惑いと不安の渦の中にいる方も多いかと思います。
私もその1人です。
撮影は、人と直接会ったり・現場に行かないとできないので、もどかしいですが今はじっと耐えるとき。
でも同時に、元気で家に居られる喜びも噛み締めています。
そして写真を見て貰える幸せ。

おかげさま、様様。

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元々はスポーツカメラマンになりたくて始めた写真。
一枚の静止画から伝わる躍動感に感動し、自分もいつかそんな写真が撮りたいと思っていました。
人と真正面から向き合って話すことが苦手だと思い込んでいたので、ポートレイト撮影(人物撮影)は自分には向いていないんじゃないかと自ら視野を狭めていた学生時代。

そんな私は今、ポートレイト撮影がとても好きです。

人は誰でも色んな表情、魅力を持っています。
それはその人が培ってきた経験や思いの積み重ねであって、時に繊細で時に大胆で。
それぞれにエネルギーがあります。

ポートレイト撮影は基本、一対一なので、お互いに隠れる場がありません。(撮るので隠れちゃダメですが笑)
緊張や照れで表情が強張ってしまうと勿体無いので、如何に和やかな空間を作るかも重要になります。
ただ「程よい緊張感」と言うのは常に存在します。
そしてその「程よい緊張感」がものすごく大切だと感じています。
初対面でも知り合いでも、相手の領域に踏み込み過ぎてはいけない。
ポートレイトも実はスポーツ写真の様で、
一瞬一瞬で相手の表情も変わります。それを感じて、それを逃さぬ様に。
そんな緊張感が、相手と自分のリズムを程よく調和させ、良い写真が生まれます。

そして楽しむ。これも大事。

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今回撮影させて頂いたのは、ソムリエの若山程映さん。
愛嬌のある笑顔が印象的なサーヴィスマン。

そんな若山さんを撮るに当たって、私なりにどう撮るか色々考えていたのですが、
最終的にはいつも通り。
人と人。その時の体調や波長によって変わるもの。
だからご本人を目の前にした時に、感じたままに。

いざ撮影が始まったら、色んな表情を見せてくれた若山さん!
彼の新たな魅力を垣間見ることができ、
写真家冥利に尽きる楽しい撮影をさせて頂きました!
ありがとうございました☆


若山 程映 / Noriaki Wakayama (Sommelier at Sourir de chouchou Inc.)
株式会社スーリールドシュシュの本部ソムリエとしてアサヒナガストロノーム、レグリス、ランベリーに勤務。
他企業のワイン監修などコンサルタント業務、プロ向けのワインセミナー、ワイン専門オンラインサロンSomme Timesにて執筆活動も行なっている。